わしの日記

2004/06/23 (水)

散文

浮かんでは消える泡のような


仕事をしていると、ネコがそこらを歩いている
自分の頭の中で勝手に脳内ストーリーを進行させたすえ、わしを捨てたネコが、そこで笑っている

それで

ちょっとぐらいいやな気分になったって、別におかしなことではないとわしは思う
客観的に考えると、怒ったっていいと思う

ただわしはもう、人間の見苦しい変節とか、自己中心性とか、
思考停止して、自分の良心を押し隠して、人を傷付ける女の浅ましさとか、
そんなもの、見たくないし、かかわりたくないから
知らん顔してあげる 心の中で哀れみながら

神様は何をやってるんだろう? さっさと罪をしょわせてあげなさい

酒が飲みたいわけではないが、相談相手がいないから、酒を飲みに行くのだが そこでもおせっかいなひとが寄ってくる

ほっといてくれないか? おれは酒の神様と語りたいのだよ

ニュースをみる

なんと阿呆な世の中なんだろう
ニュースだけがそうなのかも知れないが
とにかくよく考えてみると、わしの周りに限ったことではない この世はおかしな奴ばかりだ!!
これこそが本当におそろしいことだ

浮かんでは消える泡のように

自分の主張を、自分の利益を、自分の都合を
がなりたてるひとたちはまだ単純だからいい

表面的にはおとなしく黙って、困った顔をしてみせて、何もしないで相手を見殺しにするひとたち

みんな、あんな人間ばかりなのだな
もしかしたらわし自身も? それを考えると死にたくなるな 絶望したくなる

しかし本当に絶望した人間ってのは、希望を語るもんだ 今のわしにはよくわかる
わしはいつも希望を探して生きるぞ
この世界で、開き直って、最後まで
宗教にも逃げないし、何かの政治運動に盲目的にのめり込むこともしないし、酒におぼれることもしないし
病気で寝込みもしないぞ

ニュースに再び目をやる

学校の廃校が不満だと、職員に迫り、自分が、自分が、自分が...
とわめき散らすようなひとばかり 自分さえ良ければいいひとを、なぜこの世の中は取り上げてニュースにするのだ?

それをまた別のニュースが煽り立てる ばかじゃないのか
ばかが、別のばかの所業をうつしては、中身のない、ばかなコメントをつける
そんなものが世論なんだとさ

誰が結婚したとか、覗き趣味を煽り立てるマスコミと、同じ価値観を持った訳のわからない有象無象が、
権利を主張し、ものを横取りし、席に割り込み、バスの運転手を怒鳴り、タクシーに文句を言い、人を突き飛ばしている

こんな人混みにまぎれていると、やっぱり人間はおかしくなるのではないだろうか

それが大衆の興味なんだとさ
こんな阿呆どもが惰眠を貪り、おかしな食べ物に舌鼓を打ち、白蟻のように、何かを食い潰しながら、一時のおぞましい饗宴を
繰り広げている

こういう感じ方を厭世的というのなら、それでけっこう レッテルなんか勝手に貼ればいいじゃないか

ひとの生き方の、単純な美しさが
この世の中ではもはや成立しないみたいだ すべてが汚され、曇らされてしまってる

いま「生き方」って言ったら、何を着るか、何を食べるか、どんな店を知ってて、どんなクルマに乗ってて…だもんなぁ

この世には、正義とか倫理とか 高貴とか誇りとか そんな精神性を持ったひとはもういないのだろうか?

まさか、わしもその中のひとりになり果ててしまったのだろうか?

そんなのはいやだな しかし悲しいかな、この世界から離れるわけにも行かない

だからできるだけ身を引き離して暮そう

一見、明るく
一見、楽しそうに

で、そんなことを考えてる純な奴は、ヘンなカルトにはまって自滅することになってる
それがまた今の世の中の卑しいところだ

それならわしは、騙す方に回ってやろうかなとも思う
この世界をわしの手で滅ぼして、荒野に立って、風吹きすさぶなか、懐かしむ
そんな荒唐無稽な小説を昔書いたが、あれはわしの願望だったのだな

それでいいのかな
とにかく最後は笑ってやる 高らかにね