わしの日記
2004/05/12 (水)
ネコが結婚しますた
ネコが結婚した。
「結婚祝いをするので、カンパを!」というメールが来た。今日の夜だ。
そこでわしは初めて、彼女の結婚記念日が、5/3になることを間接的に、知った。
こうなるのがイヤだったので、「そういう時は事前に教えてよ」とネコと約束していたし、ネコも「知らせます」などと殊勝なことを言っていたが、案の定、お忘れでいらっしゃった。
そこで、こちらから尋ねてみると、
「約束は覚えていて、忘れていたわけではありません」
というお言葉であった。何だかなぁ。
何しろ別れたあと、鍵を返さずほったらかしにしていたひとだから。数ヵ月後にそれを、穏便に言うと、逆ギレしたひとだから、仕方ない。
ただ、ここまで人間は変節するのかと思うと、とても悲しい。
別れるとき、「結婚だけがゴールなの?」とネコが言っていたのが忘れられない。
……そう言いながら、ちゃんとこのネコは、自分の結婚のことだけはちゃーんと計算していた。
最後にHしてから、ちょうど一年経ったところで籍を入れるというのが、いやらしくも悲しい。
さて、周りの、事情を知っているひとは、皆、驚いて、「それはひどくねーか」「人間的にひどくない?」と言うのである。
だが、本人たちだけが知っている事情もあり、別に他人に言われる筋合いはない。
今も思い出す。ネコは、はるか以前、彼に振られて、三日三晩泣いて、食べもせず、痩せて…という話をしていた。
その激しく暗い「情」と、彼女の「素直で明るくまじめ」そうな雰囲気のギャップに、わしはちょっと驚いた。
わしはそのとき、直感的に感じたことをそのまま、彼女に言ったように記憶する。
『同じことを、他人に対してしようと思わない?』
このひとの深層意識には、その激しい情感がしっかり封印されていて、本人も気づかないまま、その復讐のために動いているようなところがあるんじゃないかと。
彼女に腕枕して髪をなでながら、ふと、そんな気がしたことがある。
彼女が時々見せる、異常なまでに固い壁、あるいは、ひどく不干渉な面。
それは言葉のはしばし、態度のはしばしから、わしが、ふと感じ取っては消え去る、一瞬一瞬の不確かな積み重ねなんだけど。
そうやって、誰かに復讐しないと、その気持ちは永遠に昇華されないのでは?という言葉はさすがに飲み込んだ。
あの直感は正しかったのではないかなぁ。
彼氏にしたって、顔も知らないが、よくもまあ、こんな状態で我慢して付き合ってたと思う。わしが彼の立場だったら、相手つまりわしを刺しに行くんじゃないかとさえ思えるんだが。こんな状態で、成り立つ関係って、わしには到底、正気の沙汰とは思えない…って言葉が過ぎた。それこそ、他人が言うことではないんだ。
とにかく、わしには理解できなかった。ネコも同じ言葉を書いていたことがあったけど、ニュアンスがだいぶ違う。わしにはなぜこうなるのか、まったくわからない。そしてその説明を求めただけで、ネコがあそこまで冷たく変節する理由がまったくわからない。ただ傷ついた感じだけが残る。
ま、会社の中、いろいろドロドロあるからね。わしなんかまだいいほうだと思うんだ。
まったく、あだな世の中だよ、と鼻で笑ってすますのが、正しい態度なんじゃないか。